「今、何のプロジェクトを進めてますか?」と聞かれると、正直なところ答えに困ってしまいます。グッドデザイン賞の応募準備、1階ディスプレイの企画、ラジオ企画のテスト、次のグッズ制作、毎週のSNS投稿、KOMADO・Mogic百景の定期更新……。気がつくと、大小様々なプロジェクトが同時並行で動いている状況です。
ブランディングの現場では、こんな「細々したものを多数抱えながら、少しずつアウトプットしていく」日常が続いています。
大変なのは「正解がない」こと
同時並行で進めるプロジェクトの中でも、特に大変だと感じるのは以下のようなものです。
グッドデザイン賞の応募は、作り物もあって締切もあるので大変。グッズ作りは正解がないので手探りだから大変。封筒や名刺のリニューアルもコンセプトを作るところからだから大変。
共通しているのは「正解がない」ということ。答えがある作業なら効率化もしやすいのですが、創造的なプロジェクトは時間をかけても必ずしも良いものができるわけではないのが難しいところです。
一方で、毎週の定例会議、毎週のSNS発信、毎月の各メディア記事更新といった定期的な作業もあります。これらは比較的パターン化しやすいものの、質を保ちながら継続するには工夫が必要です。
優先順位の決め方
多数のプロジェクトを回すために、優先順位の決め方にはルールがあります。
基本は目的と締切
ブランディングとしてやっていることにはそれぞれ目的があるので、それに応じて優先度をつけます。締切のあるものが必然的に優先度が高くなるのは当然のこと。
作業ボリュームで判断
基本は必要性に応じて、あとは作業のボリューム。簡単にサクッと試せることは優先していきます。重いのは時間ができた時に、とか割り切っていくことも大切です。
進め方を変える
締切があるものは前倒しの気持ちでどんどん進めていく。自主的なものは欲張らないように小さいステップを刻んでいきます。
メリハリをつける工夫
全体が重くなりすぎないよう、メリハリをつけることを意識しています。
細かい作業は簡略化
なるべく手を抜いて簡略化できる部分は思い切って簡略化。完璧を求めすぎないことで、他の重要なプロジェクトに時間を回せます。
大きなプロジェクトは動きのメリハリ
グッドデザイン賞応募のような大きなプロジェクトは、集中する時期と少し寝かせる時期を作って、動きのメリハリをつけています。
分担と諦め
チーム内で分担できるところは分担して両立を図ります。そして時には諦めも肝心。すべてを完璧にやろうとすると破綻してしまいます。
マルチタスクはできないと思っている
意外かもしれませんが、マルチタスクはできないと思っています。同時に複数のことを考えるのではなく、小さな時間を作って、一つずつ集中して取り組むようにしています。
考える時間を大切に
作業に入る前に、しっかりと考える時間を取ることを重視しています。作業の時間がなるべくスムーズにコンパクトになるように、作業前に議論を尽くし、手を動かし、解像度を上げておきます。
生成AIの活用
考えをまとめる時には、生成AIに言語化を手伝ってもらうことも。自分の頭の中のもやもやを整理するのに役立っています。
相談する
一人で抱え込まずに相談することも大切。他の人の視点を入れることで、思わぬ解決策が見つかることも多いです。
泥臭くいく
きれいな進め方を求めすぎず、「泥臭くいく」ことを心がけています。
失敗して元々と思う
新しい企画や手法は、失敗して元々と思って取り組みます。完璧を求めすぎると動けなくなってしまうので。
目的に立ち返る
迷った時は目的に立ち返って、やるべきことを整理します。何のためにやっているのかを思い出すと、優先順位も見えてきます。
断捨離もする
時には勇気を持って断捨離も。あれもこれもと欲張りすぎると、結局どれも中途半端になってしまいます。個人的にこれが一番苦手かも……。
同時並行の現実
ブランディングの同時並行は、決してスマートなものではありません。泥臭く、時には諦めも必要で、完璧からは程遠い現実があります。
でも、小さなアウトプットを積み重ねていくことで、気がつくと大きな変化を生み出している。そんな手応えを感じながら、今日もまた複数のプロジェクトと向き合っています。
グッドデザイン賞の応募も終わり、また新しいプロジェクトが動き始めています。今日もまた複数のプロジェクトと向き合う一日が始まります。